イントロダクション

旋律、のち、陶酔ー

カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ『オールド・ボーイ』の監督と、『ブラック・スワン』のスタッフが放つ、
美と恐怖が表裏一体のミステリー

それは、作者の名前が伏せられた、一冊の脚本から始まった。執筆に8年の歳月がかけられた驚愕の物語に、名立たるプロデューサーたちは「こんな展開は一度も読んだことがない」と唸り、一流監督たちは自身の手による映画化を熱望した。 だが、ハリウッドが求めたのは、『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』のパク・チャヌク監督。破滅と激情をエレガントに奏で上げ、既存のアートを挑発してきたアジアの奇才。彼が一読で幻惑された脚本家の意外な名は、「プリズン・ブレイク」の主演俳優ウェントワース・ミラーだった。 製作は映像派の第一人者リドリー&故トニー・スコット、美術と音楽に『ブラック・スワン』のスタッフが名を連ね、重要なシーンで演奏される心をかき乱すピアノ曲を巨匠フィリップ・グラスが作曲した。撮影監督はパク・チャヌク作品に天賦の才を捧げ続けるチョン・ジョンフン。美と恐怖のスペシャリストたちが、唯一無二のミステリーを創り上げた。

18歳になった少女に届いたのは、秘密の扉を開く鍵──
豪華キャストで描く、揺れるイノセンスの衝撃の結末

鋭すぎる感覚を持つ少女、インディア・ストーカー。彼女が18歳になったその日、謎めいた鍵が届き、ただ一人心を開いていた、最愛の父が急死する。共に残された美しい母エヴィとは、何ひとつ分かり合えない。葬儀の日、行方不明だった叔父チャーリーが突然現れる。その日から始まった、いくつもの不可思議な出来事。次々と姿を消していく、周囲の人々。すべてが完璧なチャーリーに、惹かれていくインディア。果たして、あの鍵が開けてしまうものは、なに──? 緻密に計算されたストーリーに命を吹き込むために、豪華かつ実力派のキャストが名乗りを上げた。ヒロインのインディアには、『アリス・イン・ワンダーランド』のミア・ワシコウスカが扮し、少女から大人へと変わる瞬間を鮮烈に演じ切った。チャーリーに『シングルマン』のマシュー・グード、エヴィには『めぐりあう時間たち』でアカデミー賞に輝いたニコール・キッドマン。それぞれが危険すぎる新境地を真正面から切り開き、キャリア最高となる演技を刻んだ。その他、『世界にひとつのプレイブック』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたジャッキー・ウィーヴァーが、物語の伏線となる重要な役で出演している。 幾重にも仕掛けられた謎が、一つずつ明かされるたびに駆け抜ける衝撃──やがて導かれる戦慄と陶酔の結末──魂を迷わす極上のエンターテインメントがここに完成した。