INTRODUCTION
私は『タイタニック』現象と『アバター』現象の類似点は何かを割り出そうとしたんだ。ふたつの物語はまったく異なり、必ずしも観客層も重なっていないが、ある意味似ていることが証明できた。それは両作品ともに、映画は大きなスクリーンで観たいという皆の決断があり、3Dがその一端を担ったのだと思っている。この2作品は、映画は劇場に行って観るというシンプルな理由付けを与えることができたんだ。もちろん、そのほかにもいろいろな要素があったと思うけどね。私にとって『タイタニック』は愛しい赤ちゃんのような存在なので、当然ながら今回の3D化の全行程に関わろうと意気込んでいた。
まず考えたのは「3D化する以前に、どうやって『タイタニック』を100%ベストの状態にするか?」ということだった。そこで3D化のプロセスを始める前に、オリジナルの映像を可能な限りクリーンな状態にした。おかげで今回のバージョンは、たとえ2Dの状態で観たとしても、初公開時よりはるかにすばらしい映像になっている。間違いなく3Dは、ちょっとした人との交流を強調して見せてくれる。3Dでの親密な瞬間がとてもパワフルに見えるのは、本当に自分がその場にいるような気がするからなんだ。